人とミツバチの関わりはとても古く、紀元前6000年ごろのスペインの洞窟壁画や古代エジプトの書にハチミツを採集する養蜂の絵が残されているほどです。あの絶世の美女、クレオパトラが食べていたとも言われているので、ミツバチが作り出したハチミツやプロポリス、ローヤルゼリーなどは、すでにその当時から食品として用いられていたのかもしれませんね。
明らかに記録に残るところでも、西洋では哲学者アリストテレス(BC384〜322年)が、自らミツバチの巣箱を作り、内部の観察やプロポリス、ローヤルゼリーの紹介をしています。ローヤルゼリーのことを「濃厚なハチミツに似た淡黄色の柔らかいもの」と表現していたり、そのクリーム状のやわらかい液体をを食べたミツバチの幼虫が、やがて女王蜂へと成長する事実を知り、その液体(ローヤルゼリー)を「魔法の鍵」だと記録しています。
ローヤルゼリーが、世界的に知られるようになり始めたのは、19世紀半ばのことです。当時のローマ法王・ピオ12世が、病気で危篤状態だった時、ローヤルゼリーを飲み続けたところ、見事に回復し健康を取り戻したそうです。このことを国際会議で発表し、そのニュースは世界的に報道されました。それをきっかけにローヤルゼリーは健康食品として一躍脚光を浴びるようになりました。
日本ではいまから1400年ほど前に初めて百済の太子余豊が、大和(今の奈良県)の三輪山にミツバチを飼っていたそうです。
ローヤルゼリーについては明治22年ごろに「王家の舐物」という名前で紹介されたり、1959年ごろにはある週刊誌が「不老不死の新薬現る?」とした題目で記事になったりと、日本でも徐々に認知されていきました。今ではもちろん、健康補助食品の中でも不動の地位を築き上げています。
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